アリタリア航空が経営再建に向けて二社に分割

アリタリア航空が事実上経営破たんした。採算部門を引き継ぐ新航空会社と、負債を引き継ぐ清算会社に分割される。その新会社のために、伊政府は会社更生法や独占禁止法の改正を閣議決定した。
旅行者の心配は日伊間のフライトの状況だ。すでにチケットをお持ちの方は特に不安だろうが、アリタリア日本事務所によると、平常通りのスケジュールで運行しているが、万一フライトに変更があった場合は、通常他社便などに振りかえるられる、とのこと。


分割された経営会社の名前はニューコ(Newco)。アリタリアの保有機材や従業員などをすべて引き継ぎ、運行路線も継承、Alitaliaのブランドも維持するという。またエールフランス-KLMやルフトハンザとの提携、イタリア国内の航空会社エアワンとの合併なども挙がっている。
「フェニーチェ(不死鳥)計画」と名づけた再生計画では、11億ユーロ(約1760億円)に達する負債に対して、ベネトンなど国内企業16社が約15億ユーロ(2400億円)を注入する。一方で社員の4割近い7000人の人員削減も打ち出されているようで、今後労働組合との対立も懸念される。
9月から10月にかけてはアリタリアだけでなく、イタリア各地の空港職員やパイロットのストも予定されているので、旅行の際には注意が必要だ。
【参考記事】
●アリタリア再生にピアッジョ会長、エールフランスに「復縁」迫る(8月28日配信/Yahooニュース)
●アリタリア航空、官民あげて救済 伊政府が号令(8月31日配信/asahi.com)

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