イタリアに新たな世界遺産–マントヴァとサッビオネータ、スイス間の鉄道、サン・マリノ共和国も

イタリアにまた新たな世界遺産が加わった。ゴンザーガ家が築いた、芸術の薫り高いルネッサンス都市、『マントヴァとサッビオネータ』である。また、スイスとイタリアを結ぶ路線でパノラマが美しい、『レーティッシュ鉄道アルブラ線/ベルニナ線と周辺の景観』も、スイスとの共同登録で世界遺産に指定された。


マントヴァは小さな街だが、ゴンザーガ家によって15-17世紀に華麗な宮廷文化が花開いた。ミンチョ川の川幅が広がってできた湖につきでた旧市街は、鉄道駅から徒歩でアクセスできる。
広大な宮殿パラッツォ・デュカーレは、様々な館や教会、広場、庭園などによって構成され、順路に従って見学すると、「都市の中の都市」と呼ばれる意味を実感することができる。
ジュリオ・ロマーノの建築で名高いパラッツォ・デル・テは、やはりゴンザ-ガ家の離宮で、鉄道駅の南、市外地のはずれにある。ここもまた近代美術のコレクションやエジプト博物館が入った広い宮殿だが、ジュピターがタイタン族を滅ぼすフレスコに飾られた「巨人の間」は必見だ。
また、サンタンドレア教会やラジオーネ館、サン・ロレンツォのロトンダ(円形の聖堂)などの見所に囲まれたエルベ広場やブロレット広場は、中世からルネッサンスの面影を色濃く残している。
サッビオネータはヴェスパシアーノ・ゴンザーガによって、まさにルネッサンスの理想都市として16世紀に建設された。星型の小さな都市は、英明な君主の宮廷として「小アテネ」と讃えられたと言う。
マントヴァはロンバルディア州にあるが、列車ではヴェローナから行くのが便利だ。レジョナーレ(普通列車)で40-50分ほど。サッビオネータまではマントヴァからバスが出ている。
今回ユネスコによって世界遺産に指定されたのは、他にイタリアのティラーノと、スイスのサン・モリッツを結ぶレーティシュ鉄道ベルニナ線、及び同鉄道アルブラ線。こちらはスイスとの共同登録である。
またもうひとつ、リミニから内陸に入った岩山上のに築かれた城砦国家、サン・マリノ共和国も『サンマリノ歴史地区とティターノ山』として世界遺産に登録された。
これでイタリアの世界遺産数は43箇所、ヴァチカンとサン・マリノ、二つの共和国は別にしての数である。
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