「古代ローマ帝国の遺産展」

上野の国立西洋美術館で、”栄光の都ローマと悲劇の町ポンペイ”という、ふたつの切り口による展覧会が開催されている。


展覧会は、300年の長さに及ぶローマ帝国の全貌を展示するのではなく、「人類が最も幸せな時代だった」と言われる、主に初代皇帝アウグストゥスの治世に的を絞り、数々の大理石彫刻やフレスコ画、生活用具などで、帝国の成り立ちや豊かな暮らしぶりを浮かびあがらせている。

現存する遺構からCGを使って町や建物の様子を再現するビデオも、アオスタの神殿とフォロ(広場)や、ポンペイの邸宅と庭など、興味深い。
特にポンペイのバーチャルリアアリティ映像では、実際にその邸宅の部屋の全面壁画や、モザイクの装飾部分の展示を事前に鑑賞したあとだけに、CG再現が一層リアルに感じられる。

青銅の彫刻「アレッツオのミネルバ」と、東大チームが発掘しているソンマ・ヴェスヴィアーナから出土した二点の大理石彫刻も、歴史的・美術的に非常に貴重なものだ。

・期間/~12月13日(日)
・場所/国立西洋美術館(東京・上野)
・入館料/一般1,500円
・URL/https://roma2009.jp/index.html

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